プロジェクトストーリー02「次世代の包装形態」を
大手コンビニチェーンへ導入

土本 晋矢

土本 晋矢営業本部 / 営業一課 /2013年 10月中途入社

2013年10月中途入社。フジパックシステムにてコンビニエンス及び特約店販売の営業を行う。24時間365日仕事を行っている顧客対応は難しい事もたくさんあるが やりがいもあり少しずつ成長していきたい。様々なエリア営業を行い今に至る。

堀田 倫人技術本部 / 設計部 /1999年 新卒入社

1999年4月入社。生産部に配属され国内外の包装設備の立ち上げに14年間携わる。
2013年設計部へ異動。設計経験は無かったが生産部の経験を活かした設計に挑戦し実績を積む。
2018年よりGLとなり現在は機械設計を行う一方、後進の育成に取り組んでいる。

01次世代の包装形態でおにぎり用包装機を作る

普段コンビニで見かけるおにぎりの包装を気にして見たことはあるだろうか。
そこには、“職人”による「世の中を変えたい」という想いから作られた最高傑作がある。

土本が所属するフジパックシステムは、おにぎりの包装形態で特許を取得しており、自動包装機の販売・包装ラインシステムの製造を請け負うフジキカイの心強いパートナーだ。

そんな包装業界のリーディングカンパニーともいえるフジパックシステムが新たな取り組みに挑んだ。

従来のおにぎり包装は小型の横形ピローを用いて包装されていた。
その際、おにぎりの種類によって、どうしても対応が難しいことがでてきてしまうことがある。

例えば、塩が入っているとベアリングが壊れることがある。また、鮭おにぎりを包む時には、鮭の脂が脂シミになることがある。

より洗練されたおにぎり包装をするために

これまでもおにぎりの包装自体は「FW3301」で出来ていたのだが、そうした事情からおにぎり包装に関しては100%ではなかった。
「FW3301」はおにぎり用包装機として作られた機械ではないからだ。

土本たち営業一課は、そうした問題がある中で、次世代の包装形態とは何かを考えた。
世の中を変えるために、「機能」を持った包装機の開発に取り組んだ。

土本たちがまず行動に出たのは、営業部門で全国のおにぎりが入っている工場にヒアリングに行き、直接、生の声を訊くことだった。

「こういう部品がよく壊れますね」
「こういうところが入れづらいです」
「背が高すぎて届かない時があります」

普段から少しでも品質を上げ、お客様に満足していただきたいと思っている土本は、こういった声が出ることが嬉しかった。

土本たち営業一課は、「FW3301」の後継機として、次世代の包装形態の機械を作ろうとした。

こうして2014年、次世代を担う包装形態を考えるプロジェクトとして、このプロジェクトはスタートした。

02初の展示会出展、『ダブルフェイス』誕生

初の展示会出展、『ダブルフェイス』誕生

フジパックシステムの迅速な行動により、
2016年3月頃には既に50%ほど機械が完成していた。

調整に調整を重ね、序々に出来上がっていく機械をみて、社内のモチベーションは日に日に上がっていった。

「もっとこうしたら良いんじゃないでしょうか?」
「ここはこうしましょう」

“お客様により良いものを提供する”という、ただその想いから、時間を忘れて調整をする日々が続いた。

2016年7月、ようやく形になってきたところで、センターシールを商品の下面にすることによって前から見ても後ろから見ても消費者へ美しく見せることができることからこの後継機を『ダブルフェイス』という名称で展示会に出展することになった。

「しっかりと包装されているぞ」
「そんなことができるのか」

次世代の包装形態はこれまでになく、評判は良かった。

しかし、まだまだ課題はあった。

これまでのおにぎりの包装は、包装した後に一括表示のラベルを張ることが一般的であった。しかし、ラベルはプラのものと紙のものがある。本来は、ラベルを剥がして捨てないと分別にしたことにはならない。
そしてラベルはフジキカイの製品で貼るのではなく、違うメーカーの機械が貼るため、コンベアを通るうちに少しずつずれていってしまうことがあった。

「ラベルがうまく貼れない」
「2枚貼られてしまっている」

こうした課題を乗り越えるために、社内で何度も打ち合わせを行った。

その結果、ラベルを貼ることそのものをやめ、フィルム自体に印字にすることになった。

03『ダブルフェイス』の評判がもたらしたもの

良い評価は得たものの、すぐには一台も売れなかった。
なぜなら、コンビニで売られているおにぎりは、全国どこで買っても同じ品質で同じ物が買えなければならないからだ。

「これは良いですね。やりましょう!」とA社が言っても、B社・C社が「導入はできない」と言ってしまうと、話は簡単には進まない。

展示会が終わった後だった。

ブースの後片付けをしていると、後ろから声がかかった。

「是非うちでテストしていただけませんか?」

声をかけたのは大手コンビニチェーンの担当者だった。

土本は心の中でガッツポーズをし、声をかけた大手コンビニチェーンとともにテストを実施した。そしてやはりここでも評価は高かった。

しかし、費用の面もあり、ここでもまた思うように話が進まなかった。

ところが、状況は劇的に変わった。

翌年2018年、アジア最大級の食品機械の展示会「FOOMA JAPAN」で、その大手コンビニチェーンの担当者が再び見学に来たのだ。

「実は…」

現在導入している「FW3301」が老朽化してきている。
また、商品表示法の改正により、今のラベルでは表示が入りきらないかもしれないということで『ダブルフェイス』の導入を検討しているとのことだった。

2017年にテストを実施してから連絡が途絶えていたが、導入に向けて本格的にテストをしていくことになった。

04技術確立まで

大手コンビニチェーンとの打ち合わせがはじまり、導入に向けてプロジェクトが進んだ。

プロジェクトメンバーが最も苦労したことが、「製袋」と呼ばれる袋状の包装材料を製造する工程だ。

『ダブルフェイス』は従来の構造から変わっており、袋にシワが寄ってしまう等、安定して「製袋」をする技術がなかなか確立しなかった。

これまでの横形ピローは袋をシールするところがあったとしても4枚だった。
しかし、『ダブルフェイス』は、シールをするところが6枚になるため、今まで以上にシールの重要性が上がった。
シールが弱いと開いてしまったり、おにぎりによっては、脂がでるものがあり、脂シミで滲んでしまうことがある。

この「製袋」の技術が確立するまでに、テスト部品は100近く作製し、期間としても1年以上はかかった。

非常に長い苦労の末、設計・生産・技術がチーム一丸となってこの問題を乗り越えた。

こうして『ダブルフェイス』日に日に改善されていき、プロジェクトは順調に進んでいった。

05終わりなき『ダブルフェイス』

終わりなき『ダブルフェイス』

2019年2月、フィールドテストを初めて実施した。フジパックシステムのチームが一丸となり、出来上がったものの仕上がり具合を見て、何度も機械の調整を行った。
※・・・生産を含める現場で行うテスト

フィールドテストを実施してから、約3週間後、初めて『ダブルフェイス』は世の中に出回ることになった。
そこから反響があり、大手コンビニチェーンの関西エリアの工場様に入れていくことになった。現在では全国で50台以上導入されている。

「プロジェクトで製造した機械によって、実際に包装したものが、世の中に出回る時が一番嬉しい」と土本は語る。

営業・設計・生産・制御の皆がチーム一丸となって、何年もかけて改善を進めていったこのプロジェクトは、強いチームと生み出した。

納品後の諸トラブルにも随時対応し、『ダブルフェイス』は日々アップデートを重ねている。

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